最終更新:2026年3月
「うちの社員が自己肯定感低くて困るんですよ。見ててイライラするほど。先生なんとかしてもらえませんか?」
「時々、お話だけでも聞いてやってもらえませんか?」
社長様方から切実に、こんなご相談をよく受けます。
実はこれ、他にも見聞きするセリフです。「うちの旦那、うちの嫁、うちの子、うちの親、うちの○○・・・」
共通しているのは、「相手をなんとかしたい」という気持ちです。
内閣府が2019年に発表した調査(「令和元年版 子供・若者白書」)では、日本の若者の自己肯定感は欧米6カ国と比較して最も低いという結果が出ています。「うちの社員だけ」ではなく、日本社会全体の構造的な課題でもあるのです。
ですが、ここで一つ問いかけたいことがあります。「社員をなんとかしたい」——その発想自体が、すでに問題の一部かもしれません。
経営側としてはやはり、目に見える成果が欲しくなります。1000円支払ったら、1000円の結果を求めがちですが、A=Bの関係が成り立たないのが、人の心と身体です。
この薬を飲んだら、面談を1回受けたら、手術を受けたら、「自己肯定感が上がる」——いずれも根拠がありません。
「こないだ面談受けたのに、まだ性格暗いのか?!」などは禁句ですね。
人材育成は「人材投資」とも呼ばれるように、そもそも投資の考えなのです。しかし、ここで多くの経営者が見落としている「投資先」があります。
それは、社員ではなく、経営者自身です。
「社員と面談してやってもらえませんか?」
「良いですけど、ご本人のご意向はどうですか?」
「いや、聞いてません」
社員は家族のように大切ですが、子どもではありません。1人の立派なおとなです。突然、医師と一対一で面談してくるよう指示されると困惑する可能性がありますね。
「うちの社長、私のことダメ扱いして」と、せっかくの優しい思いが勘違いされないよう、ここは慎重に、慎重にいきましょう。
私(Dr.EKO)はスタンフォード大学でLaura Delizonna教授から感情知性(Emotional Intelligence)を学びました。そこで得た最も重要な気づきは、リーダーの感情と思考の質が、チーム全体の空気を決めているということです。
「イライラする」——その感情は、どこから来ているのでしょうか。
「なんとかしてほしい」——その発想は、相手を「問題」として見ていないでしょうか。
これは社長様が悪いという話ではありません。リーダーにはリーダー特有の思考の癖があり、それが無意識に組織の空気をつくっています。まず自分自身の思考パターンに気づくことが、社員の自己肯定感を変える最も効果的な入口なのです。
すごいダジャレですが、「うちのダメな社員」扱いから→「うちのshine(シャイン)」に変えていくとき、大切なのはチーム全員で一緒に成長する戦略です。
shine同士の相乗効果が期待され、投資としては成功になるからですね。shineは英語で「輝く」という意味です。組織全体で、労働意欲、生産の質、を輝かせていきましょう。これが本当の健康経営です。
そのためには、少しずつ、1歩1歩改革していく必要があります。
ですが、その1歩目は社員の研修ではなく、リーダーの思考を整えることです。
当院のメンタル思考トレーニングは、スタンフォード大学での研究と整形外科の臨床経験を統合して開発した独自のプログラムです。思考がクリアになり、自分の判断に迷いがなくなる状態を目指します。
リーダーの思考が整理されると、こんな変化が起きてきます。
・部下に対する「なんとかしたい」が、「まず理解したい」に変わる
・「イライラ」の正体が自分の中にあったことに気づく
・声のかけ方、場の空気が自然に変わる
・結果として、社員が安心して自分を表現できるようになっていく
※個人の感想であり、効果を保証するものではありません。
「うちの社長って、社員思いなんですよ」と言われる社長様が増えています。
やえこふクリニックでは、経営者・リーダー向けの初回アセスメント(60分)を提供しています。
これは社員研修の提案ではありません。まず経営者であるあなた自身の「思考の現在地」を一緒に確認するアセスメントです。
「社員の自己肯定感をなんとかしたい」と思っている方ほど、このアセスメントで大きな気づきがあります。
やえこふクリニック
担当:Dr.EKO博士(医師・医学博士/整形外科専門医・産業医)
※本コラムは情報提供を目的としたものであり、医療行為・心理療法の提供を意図するものではありません。当院のプログラムは自己成長を目的としたメンタル思考トレーニングです。