心も大切にする身体とのセットケアの世界へようこそ。新しい概念に聞こえるかもしれませんね。身体に怪我を負った場合、実は心も一緒に怪我をしていることが往々にしてあります。例えば怪我をきっかけに｢何かが違う｣と本人だけが分かる心の不調や、スポーツ選手や経験者だと競技復帰への恐怖心からチームとの連絡を避けたり。人間関係を疎遠にする行動からも気がつけます。また身体の治療の担当医から大丈夫だと言われてもずっと不安な気持ちが消えなかったり、術後リハビリが順調に進まないなどの現象としても表れます。また競技を辞めた後の生きづらさにもなりえます。これは競技をするスポーツ選手だけでなく、あらゆる人にも当てはまる心までが疲れてしまった状況です。ご本人が｢もしかして？｣と自覚したら、相談するところから始めていきましょう。

例えば、

手術をして、｢術後リハビリテーションが必要｣と言われた方は、身体のリハビリに勤しみます。またあらゆるスポーツを通じて運動している人は身体を鍛える為に毎日、練習やトレーニングに集中します。仕事や日常生活が忙しく時間がない方は、身体を整える為に休みをとり、また旅行や食事でリフレッシュに努め、気分転換や環境を変えようとします。

このように、現代では身体からのアプローチ、つまり、なにか行動をしようとします。行動を重視し、実際に心のモチベーションが下がっている状態や、身体を壊した時のショックな気持ち、落ち込んだ日々の記憶と感情を置いてけぼりにして、ケアが 行き届いていないことがほとんどではないでしょうか。

では、どのような事が出来るのでしょうか？ケース毎に見ていきましょう。術後のリハビリテーションが必要な方は、身体のリハビリと同時に、＋心のセットケア をすることができます。あらゆるスポーツや身体を鍛えている方は、練習に加え、＋思考癖や感情の浮き沈みへのアプローチを同時に行うことができます。心と身体の相乗効果により、トレーニング成果を大きく変えるのです。仕事や育児、日常生活が忙しく、普段セルフケアの時間がない方は、身体を整えるためやリフレッシュのために、休みを取ったり、さらには旅行や食事会の機会、つまり気晴らしを設けます。気晴らしの前に、＋心を整える技法を学び直し、まず下がったモチベーションや頑張っている自分への肯定感や安心感を取り戻してから、気晴らしに出ると、また違った味わいが得られるでしょう。このようにして、癒やしの専門家との対話の機会を始めてみましょう。様々なケースにおいて相乗効果の第一歩となることを願います。