最終更新:2026年3月
父も、親族も、医師でした。
幼い頃から見てきたのは、「人を救う仕事」の内側にある現実でした。
原因不明の体の不調。誰にも言えないメンタルの限界。迫り来る社会からのプレッシャー。
強くあるべき立場の人間ほど、誰にも相談できずに消耗していく。
医師になってからも、その現実は変わりませんでした。
同じ職場の仲間が倒れていきました。
後輩が過労で命を落とした話も。
それは「遠い誰かの話」ではありませんでした。
私にとっては、ずっと、そばにある現実でした。
だから私は、医師になりました。
魅力や尊さに惹かれたというより、これはどこか運命のような流れすら感じています。
医師となってからは、国内のトップレベルの医療機関で研鑽を積みました。整形外科専門医として手術の最前線に立ち、外科医として一日に何件もの手術をこなす日々。それが私の「絶頂期」でした。
しかし、手術をするたびに、ある問いが頭を離れませんでした。
「この人は、なぜここまで大きな怪我にならなければならなかったのか。」
「症状を取り除いても、根源にあるメンタルの課題そのものは変わっていない。」
2016年、その問いを抱えたまま、アメリカへ渡りました。
スタンフォード大学病院のPM&R(Physical Medicine and Rehabilitation)スポーツ医学診療部にて研究医として従事。
世界の専門家たちと向き合う中で、確信に変わりました。
人間全体を支え、その人が自ら立ち直る力を引き出すことだ、と。
それまで"常識"と信じていた国内医療への神話は、音を立てて崩れました。
その後、徐々にもともとあった自身の視力の問題が再浮上し、メスを置かざるを得なくなりました。
外科医として油が乗った時期になぜ?精神面では随分追い込まれました。私が一番避けたかった、子どものころ見続けた親や親族の苦しみを私までも経験します。
あのままだったら、私はずっと「なぜ人はここまで消耗するのか」という根源に正面から向き合えなかったと思います。
私が目指すのは、「本来の医療」=人が本来持つ力を尊重すること
20年以上にわたる医療現場の経験と、世界での学びを経て、たどり着いた一つの答え。
それは——
「本来の医療」とは、人間に本来備わっている"整う力"や"立ち直る力"を信じ、支えること。
薬や手術に依存するのではなく、身体・心・生活環境すべてに目を向けて、その人自身が人生を取り戻すための"土台づくり"をサポートすること。
症状を上から押さえるのではなく、弱くするものを根源から取り除く。
その発想こそが、本来の力を取り戻す唯一の道だと、今も確信しています。
私は最初から最後まで「脇役」。主役はあなた。
この想いを形にするために、やえこふクリニックは誕生しました。
当院で提供する教室プログラムは、医療行為ではありません。医科学的根拠に基づき、身体と心、そして生活を包括的に整えることを目的とした健康増進トレーニングです。
「整える」のではなく、「根源に向き合う」。
それが、半生をかけてたどり着いた、私の答えです。
私は今も、医学に人生を捧げています。けれどその形は、かつての"治す医療"から、"自身で取り組む支援"へと進化しました。
医学は、本来、人の力を信じる学問です。
そして私は、あなたが自分の力を信じて歩き出せるようになることを、これからも全力で支えていきたいと願っています。
やえこふクリニック
担当:Dr.EKO博士(医師・医学博士/整形外科専門医・産業医)
※本コラムは情報提供を目的としたものであり、医療行為・心理療法の提供を意図するものではありません。当院のプログラムは自己成長を目的としたメンタル思考トレーニングです。